人ばかり見ていた私

振り返ると、 幼少のころから引っ込み思案で人との関わりが苦手だった私、おとなになって、結婚、子育て、仕事、全部を完璧にと頑張るストレス。あまりに不器用で、弱かったと思う。日々の容量を超えたタスクに対処しきれない。その完璧主義の生き方はそれまでの生い立ちのなかで、たくさんの遊びや子供同士の柔軟なかかわりを十分してこなかったことが要因の一つかもしれない。生まれ持った性格は変わらなくても、ものの見方や考え方でもう少し楽な生き方はできないものか。そう思いながら過ごしたうつとした子育て時代。行き詰まっていたころに私を変える人との出会いがあった。高田弘子さんである。この世界は人だけで成り立っているのではない。たましいの話や私の父親の命日の話を初めて出会ったその日にしてくれた高田弘子さん。今思えばその時まで私の人生は、生きている人ばかりを見てきて、たましいなどはないと信じて生きてきたのだ。たましいの事や目には見えない事柄、亡くなった人の命日、そして神様の話など無神論の生育環境で、そのようなことを考えることはなく生きてきた。その私が、まるで異次元の話を普通にする高田さんという女性に不思議な縁を感じて、今日までお付き合いを途絶えることなくさせてもらって来た。

高田弘子さん。2007年精神学協会正会員となり、数々の日本中の場所を訪れ、神さまの働きを己の働きとし、誇りをもって自分の役割を担うことを誓う。人の心の嘆き悲しみ怒り妬み、マイナスの心を許し闇の底から打ち響く声を知り、闇の奥深くに息を凝らし、人の心の動きを見守ることをそのお役目として全うしようとしている、ごくありふれた主婦、一人の日本女性の話を始めよう。