今までの地球 その九. 土台が大切
教育振興基本計画では一見、とても進歩的な、明るい未来に向けての提案がなされているようにみえます。しかし私には、本質がない、薄っぺらな夢物語を語っているに過ぎないように見えてしまいます。人間が生きていく上で大切なことは、今も昔も変わらないと思います。なので、先ずは昔からの慣習を継承しつつ、そこに時代に適した、新しい習慣を追加していけばいいのです。特に、社会の中で生きる人間としての基礎を学ぶべき大切な時期、特に小中学生の間は、気を衒(てら)った新しい教育を取り入れる必要はないと思います。
では日本人にとっての土台、根っ子とは一体何でしょうか?それは「どこにいてもお天道様は見ていらっしゃる」という考え方だと思います。ですが、今は世間にバレなければ何をしてもいい、と考える日本人がとても増えてしまいました。そのような人間ばかりになってしまったら、日本という国の治安は悪化の一途を辿ることでしょう。
そろそろ昔の日本人の在り方に立ち返り、子供たちが自らで考える力を育むことが大切だと思います。そして、一人一人が自分の人生をどう生きていくのか考えながら、自身で選択して生きていけばいいのです。政府や政治家を始めとした大人たちがすべきことは、子供たちが未来の世界を築き上げていくうえで、なるべく多くの選択肢を提供することなのだと感じます。
偏差値が高い人々から構成されている日本政府が「こうしなさい」と指針を決めて、その型通りに子供達の生き方を規定するべきではないと思います。政府が方針を定めれば定めるほど、指示されたことしか出来ない、創造力の乏しい生存能力の低い人間が量産されている現実に、そろそろ多くの人々が気がつくべきなのです。