今までの地球 その十一. うぶすなの力
前回の文章で何を伝えたかったのかと言いますと、その土地にはその土地に適したやり方がある、ということです。日本人は日本に適したものを取り入れ、そうでないものも日本的にアレンジして上手に受け入れてきました。そして、台湾・朝鮮の統治時代にも、反発があったとしても、時間をかけて日本的な文明を、強制ではなく、現地の方々に受け入れてもらえるよう努力を重ねてきました。
大変失礼な言い方をいたしますが、西欧文明は押しつけの文明です。自分達の理論を振りかざして、相手を洗脳し、有無を言わせず自分達のやり方をごり押しします。日本文明はそうではなかったはずなのですが、最近はすっかり西欧文明に洗脳された方々が、今の日本を先導するようになってしまいました。
この地球上には、単純に考えただけでも、白人・黒人・黄色人種というように、見た目が違う人間が存在します。ということは、それぞれの民族が有する個性、特徴があるということを現しているのだと思います。それらの人種が地球上の主にどの地域で生活しているかを考察しますと、どの人種がどの地域で生きていくのを天が望んでいるのか、ということは明白です。人種ということだけではなく、人間というものにはその人の生きやすい場所や社会があるのだと思います。
そして、同じ東洋人と言っても、地政学的に考えると、どのような地理的場所に住むかによって民族としての性格は変わってくるようです。分かりやすい例が、日本に対する、現在の台湾と韓国の態度です。台湾は海洋国家、韓国は半島国家です。そして、韓国は昔から現在の中国に存在してきた国々の属国となることを是としてきました。そのような歴史上の傾向はなかなか変わりません。なので、日本の統治を同じように受けたとしても、その後の日本に対する態度や評価が、韓国と台湾では全く異なるのです。
現在、労働力が足りない、という理由のもとに、政府主導で多くの外国人の受け入れを進めています。日本が好きだから日本で働きたい、という外国人を日本に受け入れることには大賛成ですが、政府主導の現在のやり方の裏には利権構造が働いているため、うまくいくはずがありません。
欧米の事例を学べば、既に移民に労働力を依存するという政策が破綻していることは明らかです。何故、日本は他国の失敗から学ぶことができないのでしょうか?
人間がマネーの欲望に負けて、自分達の損得勘定で動けば動くほど、地球はおかしくなっていきます。表面上の利他性を謳っている現政府が手を加えれば手を加えるほど、日本のみならず、この地球が壊れていっているように思えて仕方がありません。