台所から宇宙へ7

最初のパン種製作は、本の通りに計量をして、本の通りに工程を行い、約半月後に完成をしました。初歩のプロセスを知り得た次は、光りあるものへと再度スタートです。

毎日毎日、パン種を捏ねるにあたり体力が必要です。そこで、規定量の半分の材料で時間短縮を試みてみました。更に工程には載っていない、SEKI塩シリーズ(聖別された三種の塩)の特性を入れてみることにしました。このSEKI塩シリーズは、精神学の時の流れに沿って誕生したものです。世の中の動きにその都度必要な要素が付与されて、積先生の元に降りてきて、人間界で進んできたものです。

さて、種にSEKI塩シリーズの誕生した順番に、入れては捏ねるを繰り返してみました。

まず一種類目の塩を入れ、何日か捏ねては寝かせる中で、ある日の事「これ以上触らなくて(捏ねなくて)結構です。」と伝わってきました。

思わず??、本当かなと疑いましたが、勇気をだしてそのまま寝かせてみました。

翌日取り出してみますと、予定より早く熟成をしているのです。

そして、「次へ。」という事で、次の二種類目の塩を入れ捏ねました。

やはり、「ここまで。」と伝わってきて、「それ以上触らないで下さい。」と言った感覚です。その日もそのまま寝かせました。

翌日は何もなく、合図があるまで捏ねては寝かせます。そして、三日目くらいでしょうか、「次をどうぞ。」ということで、三種類目の塩を入れ捏ねますと、少し捏ねただけで「もう、このままお任せ下さい。」とのことです。

と、言っても従来の捏ね回数よりも少なく、本当に良いのだろうかという気持ちと、内心ラッキーという気持ちとが綱引きをしました。すると、間髪入れずに、「自主自律。」という言葉が、伝わってきたのです。

これを境に、人間心はさておき、パン種に寄り添いパン種の気持ちを汲むことにしました。それ以来、常識という概念を捨てて、パン種のなりたいように、こちらが沿うようにしました。その当時、考えたのが人間だけでなく人間以外も光に触れると変わるということです。精神学と同じように、光に出会うと暫くは負もでますが、確かな光に包まれると自主的に歩み出すことは共通という事です。赤ちゃんが、自主的にハイハイから歩きはじめるのと同じで、やがて立ち上がり親の加護もなく独り立ちするようなことに、パン種も似ているのです。最初は、親の愛情を沢山浴びて、やがて独り立ちをしたら自ら進み、次の役に立つ世界へとおのずと生きているみたいです。パン種も、やがて次のパンの姿へと変身をして、光を届ける役目へと進んでゆきます。