台所から宇宙へ15

太陽が西に傾き始める三時頃を過ぎると、畑にはトンボの大群が現れます。地上から三、四メートルの空間を優雅に飛び回り、時には浄化上昇の言葉のリフレインを発すると、次第に音の方に集まり旋回を始めます。この光景は自然空間が一体になったように思える景色の一つで、生き物全てが一体になった瞬間とも言えます。

さて、畑のプールのように溜まる水への対策効果が出始めており、降水量の多さに対応出来るかのように、風穴や水みちの水はけ速度が速くなりつつあります。そして、前回記述の草の①と②の考察になります。

畑全体を四分割して見渡します。(A:北東・B:北西・C:南東・D:南西)横に蔓延る草はAとBとDの一部に。縦に伸びる草はCとDの一部に生えます。草の種類を調べてみますと、外来種で帰化したものが結構ある事に気づきます。そんな時、ある人が言われていた事を思い出しました。戦後、国内にセイタカアワダチ草が入り全国の河川敷きや野に増えた時期があり、そのセイタカアワダチ草を刈り続けていたそうです。ある年、昔その地に生えていたススキが芽を出していたそうです。その方曰く、植物というのは地中に情報を残しており、そしてその情報の条件が整うと復活しただけとのことでした。つまり、地中には物質的な物でなく情報が詰まっていると言われていました。もしかして、それは菌ではないかと思わされました。

そこで、また観察をします。この畑は元々田んぼ用に構造改善された地ですから、粘土質の上に他の場所から土を搬入したことになります。そして、その中に含まれる草の情報が運び込まれました。後は地形の勾配や水分量などにより条件が変わってくるので、情報の発芽も色々になると考えます。更に情報の中に人の意識が加わり、草の性質を付与するみたいに感じ取れました。つまり、横に蔓延るにはそれなりの理由の意識が内在しているという事になります。それを立証するかのように、後日人間側の情報が届き納得をしました。

更に、前記で畑の東西中央道がモグラ街道と表現をしましたが、その地中の街道の延長線上に東道路家屋の水回りへ(井戸、台所、風呂、)と繋がっていることが波動的にわかり、コンクリートやアスファルトに覆われていても、その地下では更に水みちがありそうです。そこで思いつくのがその地域の、見える限りの地形と昔からある地名などで、何らかの流れがある事に気が付きました。特に地名は歴史的転換や町村合併などで度々地名変更がなされていますが、地目の謄本や地名名残の文字を語源で調べてみますと、大昔の景色が浮かび上がってきます。やはり人間都合で治水をしてみても、治まらない領域がある事も分かりました。その延長線上から見ると、近年道路事情がよくなりましたが、トンネル堀は地質調査などをして作りますが、山にも水脈や気脈があると言われる中、この内容を考慮されて作られているのか疑問に思う次第です。

改めて、物質的対処だけでなく、自然界の目では認識できない領域を波動で感知し、それを山神や水神と表現された領域も含め総合的な対処がこれから必要になってくると考えます。それは、いまこの国から薄れている古来からなされていた自然への崇敬の念が、生活習慣として取り戻す時期でもあるでしょう。科学が進みどこか見えないものへのなおざりが、里山環境破壊のアンバランスを作っているように見えます。

次回は、③の観察をお伝えします。

今日も畑で作業をしているとトンボの一団が現れ、その中の一匹が麦わら帽子の前側でホバーリングをしました。暫く、ホバーリングの音を楽しんでいましたが、ふと気づかされたのは、「今日は、もうお仕舞にした方がいいよ。」という意識でした。その理由は、遠くに雷鳴がなり始めていたようです。それに気が付くと、そのトンボはいつの間にか群れの中に戻ってゆきました。このホバーリングが波動の媒質だったようです。