今までの地球 その三. 温厚さと強さを持ち合わせた国
日本という国の歴史は、少なく見積もっても二千年以上続いています。最近では、単一民族の暮らす日本という島国に、外部から様々な民族が移り住み、融合していったのが日本民族の歴史である、という説が提唱されています。日本以外の国々の歴史を鑑みるに、普通はある領土に他民族が入ってくると、先住民と外からやってきた民族の間で争いが勃発し、勝利した方がその土地の所有権を握るのが常識のようです。
では、日本人は、外部からやってきた人々全てを受け入れるような、温厚な、お人好しな民族だったのでしょうか?
答えは「否」です。
元寇で、闘争心の強い、ヤバそうな民族の襲撃に対しては果敢に闘い侵入を許しませんでしたし、宣教師という形で先鋒を送り込み、日本を植民地支配しようと試みた国に対しては、強硬な外交戦術を取ることで、先人たちはこの日本という国土を死守してきました。日本から欧州への奴隷の流出も許しませんでした。私たちのご先祖さま達は、共存できる民族と、共存できない民族とをきちんと選別した上で、日本国を守ってきたのです。
そして、ペリーの黒船来航を機に開国せざるを得なくなり、海外で用済みになった武器を購入させられ、しばらくは武器商人達にとっては金払いのいいお得意様になるわけですが、それでも、明治政府はただ黙って外国さまの言いなりになっていた訳ではありませんでした。