⒉ 日本文明と西洋文明
日本以外の国々には普通に奴隷が存在していました。なので、働くのは奴隷です。日本に奴隷はいませんでした。また、士農工商というとすぐに身分制度だと考える人々がいますが、それは少し違います。武士に鞍替えするためにはお金が必要だったかも知れませんが、本人が望めば違う職業につくことが出来たのです。インドのヒンズー教に基づく身分制度「カースト制」とは根本的に異なるのです。カースト制では自分で階級を選ぶことは出来ません。
だから日本の物造りは外国と違って独特なのです。外国において働くのは奴隷です。物造りをするのは奴隷です。植民地にするために欧州から送り込まれた宣教師が、「日本を植民地化するのは難しい。」と判断したように、ユーラシア大陸の東の端っこに位置する日本という国は、他の国々とは異なる独特な文化を築いてきたのです。
ところが明治維新以降、日本人は西洋文明を自分達の文明よりも優れたものとして取り入れ、現在に至ります。しかし、よく考えてみてください。西洋人は、他の民族が住んでいた土地を強奪し、そこにいた先住民を殺戮し、生き残った人々を奴隷にしました。このような文明のどこが優れているのでしょうか?日本人も他の民族が住んでいた土地に進出しましたが、それらの地では、文明が発展し、人々の生活はよりよいものとなりました。あなたはどちらの文明が優れていると思いますか?