第3章 No.12 文部科学省からの要求

経理課の書類を全て確認する、ということになると、準備する書類量は一気に増えることになります。共用施設で保管している利用記録で考えてみましょう。例えば、一日に十名の利用者がいたとします。すると十枚の利用記録が提出されるので、単純に考えても一年間で書類数は優に三千枚を超えます。そこから関係する書類を取り出すだけでも大変です。

そこに経理課の書類が加わります。経理課には、予算の決算があった日付順に、医学部すべての書類が保管されていました。そして医学部には、他の学部よりも多くの部署(研究室)が存在しています。先ずは、臨床系と基礎系の二種類があり、臨床系は内科だけを考えても、血液内科、呼吸器内科、循環器内科、神経内科、腎臓内科、、、と数多くの専門分野に分けられています。なので、書類の量も膨大となり、文科省の要求を満たそうとすると、準備のための手間が一気に増えることになります。