第2章 No.20 落ち着いて対処するということ

私は、その部署の多くの機器については、ど素人でした。ただ、幸運なことに、その大学はかなりランクが上位の大学だったこともあり、機器に関してメーカーさんに問い合わせると、きちんと教えてくださる事がほとんどでした。また、保守契約に入っている機器も多く、問い合わせがしやすい環境にありました。

そのようにして、分からないことはメーカーの方にご協力いただき、スタッフで対応できることは誠実に対応した結果、「 T さんがいなくなって不便になった。」と実際に言われたことはほとんどありませんでした。

なので、問題が生じた際には動揺せずに、その時できる最善の方法をとれば何とかなるのだと思います。自分の不満を爆発させて、いい加減な仕事をする、などもっての外です。平常心で物事に対処することが、一番大切です。そのような人物が複数人いることが望ましいです(この職場では人材に恵まれていました)が、一人しかいなかったとしても、その一人がぶれなければ、物事は良い方向へと進んでいくと思います。

ある日、センター長が「大分、風通しが良くなった。」と仰いました。抑圧的な中心人物がいなくなり、その後、スタッフが協力して働いた結果が、その言葉に集約されたのだと思います。