第3章 No.2 平成24年度の補助事業の報告書の作成

この補助事業の報告書というものは、「額の確定調査」で終了するものではないようで、調査が終了してからその時提出した報告書をもとに、きちんとした整合性の取れた報告書としての体裁が整うまで、何度も何度も再提出を要求されるものでした。

人間が作成する書類というものは、作成者の力量や小宇宙が明確に反映されるもののようです。つまり小宇宙が混沌としている人間が作成した書類は、混沌とした分かりづらいものになります。そして、なり行きで私は前年度の補助事業の報告書の修正を任されました。

その補助事業の内容を私はきちんと把握していませんし、この職場に来て半年ほどしか経っていませんでした。しかも報告書を作成した T さんに話を聞くことも出来ません。文部科学省の方からの指摘内容は、書類に記載されている数値に整合性が取れていない、というものでした。センター長も手伝ってくださる、ということで、報告書の修正に取り掛かりました。