第3章 No.17 本来私が判断する立場ではなかったことですが、、、。

私はこの補助事業の書類作成の担当になってから、困ったこと、分からないことがあると、文部科学省の H さんや、JST の方に電話や E-mai で直接質問することにしていました。自分一人でいくら考えても、答えが出るものではなかったからです。質問には答えていただけましたが、結局調査方法について相手が譲歩してくれることはありませんでした。そして、担当者によって対応は全く違いました。

H さんからは、「上司からの命令なので、方針を変えるわけにはいかないんです。」という雰囲気が伝わってきて、少しは私の言葉に耳を傾けてくださいました。しかし M さんの場合は、人の話を聞く気が全くないようで、一度電話でやりとりをした結果、「 M さんには交渉をする余地がない。何を話し合っても無駄だ」と私は判断しました。

なので、確定調査当日も「分かりました。それでは、今日はこちらの調査は結構です。調査できる書類のみ調査してください。」と言って、支出の方の調査のみを行なってもらいました。はっきり言って、私にそんなことを決める権限はありませんでしたが、それくらい強気に出なければ、経理の調査が全く行われない可能性があった、と思います。大人気ないとは思いましたが「そんな約束していませんけどね。」としっかり嫌味もお返ししました。

かなり乱暴な対応でしたが、有り難いことに上司からのお咎めはありませんでした。