第2章 No.21 今の日本社会は猿山と同じ

さて、その後、この職場での任期を終え、次の仕職場で働き始めることになるのですが、新しい職場も嫌がらせの中から始まりました。

結局、三箇所の職場で、似たような状況から出発することになりました。そこには、私の人格は全く関係していません。「他の職場で働いたことがある人間が、中途採用で入ってくる。」という情報のもと、「初めから私に嫌がらせをすることは決まっていた」のだと思います。

そこで思い浮かんだのが、「猿山の構造」です。最初に上下関係を明確にすることで、支配・被支配の関係を思い知らせよう、というのが目的だったのでしょう。支配・被支配の関係が当たり前の世界では、それは当然の発想だと思います。しかし、本来の日本社会には、そのような発想はなかったのではないでしょうか?

西洋文明を上位と見なす社会が長く続いてしまっために、人間として海外の方々から尊敬されることが多々あった日本人は、猿山の社会構造まで退化してしまったことになります。これは大変残念なことです。そろそろ、日本人が築いてきた社会構造のあり方を、再建したいものです。

さて、T さんが去られてからのお話は、文部科学省の補助事業に関する第3章への物語へと続いていきます。

今後とも、お付き合いいただけますと嬉しいです。