人間と大地の記憶
日本人は何故こんなに人の言うことをすぐに信じ、騙されてしまうのでしょうか?それはこの日本列島上で、日本人が長くにわたり暮らしてきたことに起因するのかもしれません。
日本列島には豊かな自然が広がり、そこから充分な自然の恵みを戴いてきました。そのため、人々は争って食べ物を奪い合う必要がありませんでした。なので、一万年以上続いたとされる縄文時代の遺跡からは、争いの跡が残る遺骨は発掘されていません。
人間同士で争う必要がなかった一方、自然災害は大変多い国土です。地震や台風をはじめ、疫病や、農作物の不作による大飢饉によって、日本では多くの人々が亡くなりました。そのような生活環境に置かれたため、大きな災いに負けることなく、どん底から復興する能力にも長けています。それが、日本という国なのです。
そして、黒船が来航するまでは、日本人は海外の文明・文化を緩やかに受け入れ発展させ、自分達に害を為すと判断したものについては排除してきました。しかし、黒船の来航以来、西洋文明を自分達の文明・文化よりも優れたものである、として受け入れる土壌を醸成させてしまいました。この判断が、それまであった日本の歴史のように、日本人の総意で受け入れられたものであったとしたら、問題はなかったことでしょう。しかし、そうではありませんでした。
明治維新前後、日本のことを本当に考え、日本の未来のために働いた人々が大勢いたことは想像に難くありません。しかし、西洋諸国は日本人をうまく利用し、日本を自分達にとって都合がいい国にしてしまおうと、数々の策略を練り、実行しました。その結果、自分達の私利私欲に目が眩んだ日本人が西洋人の思惑にのり、そこから紆余曲折を繰り返しながら、最終的に現在に至ります。
明治から昭和にかけての多くの日本人は、もっと自立した道を求めてきたと思います。特に大東亜戦争で大変な苦労をされた先人達は、必死でこの国を建て直そうとしたことでしょう。そうやって日本は戦後の数十年という短期間で世界が目を見張るような高度成長を成し遂げたのです。しかし、幸か不幸か、そのような成長を成し遂げてしまった日本人は、その後大きな苦労をすることなく、平和な生活を送れるようになりました。収入の格差が多少あったとしても、中流階級として、衣食住に困ることなく生活できる人々が大多数になっていきました。
そして、明治維新や大東亜戦争を経て、どうにか世界の先進国と言われる国々と対等な関係を築こうと奮闘してきた政治家達の地盤は、2世、3世の政治家へと引き継がれていきます。親の地盤を引き継いだ政治家の多くは何の苦労もしていません。なので危機管理能力が低下してしまうのでしょう。そして、今まで、アメリカさまか中国さまの言いなりになっていれば、何の苦労もなく政治的立場や資金をはじめとした、自分達が欲するものを手にいれることができました。生まれた時からそのような生活を送ってきた人々は、今までと同じようにしていれば、きっと今後も変わることなく、同じような生活が続くと考えているのでしょう。それが今の政治のあり方にも現れているように思います。
しかし、現実は違います。マスメディアによる洗脳はもはや通用しないことが、ここ数年で明らかになりました。嘘をついて物事を誤魔化そうとすればするほど、ご自身の首を閉めることになります。もう嘘が通用しない時代がはじまってしまいました。
そして、2025 年 1 月 20 日にドナルド・トランプ氏が第 47 代アメリカ大統領に就任しました。そのため、アメリカの多くの企業が、世界中の国々が今後の世界の大変動に備えて、これまでの方針を大きく変えようとしています。
そのような現実に、これまで支配層にいた多くの日本のお偉い様方は気がついていないようです。
日本人は少なく見積もっても一万年以上、"争わない歴史" "大災害時には協力して復興する歴史"の元で生きてきました。そこに"人を騙す""人のものを略奪する"という選択肢はありません。人を騙すような人が全くいなかったとは言えないでしょうが、大多数の人間が嘘のない世界を当たり前とする社会であったからこそ、江戸時代までの日本は、海外からの旅行者が驚くほど治安がよく、人々も親切だったのでしょう。
地球上のどの地域に生活するかによって、その国の在り方というのは自ずと定まってくるのかもしれません。そして、日本列島では一万年以上にわたって人々が穏やかに、協力しあって生きてきました。そうやって培われた人々の意識の記憶は、間違いなくこの日本列島に刻み込まれているのだと思います。
