今までの地球 と これからの地球 10

今までの地球 その十. 各々の民族の特性

各々が各々の能力を尊重して共に成長していくのが、日本文明の特性です。なので、海を超えて日本に渡ってきた民族は、自分達の有する技術を提供し、日本文明の中で自分達のポジション(立場)を獲得していきました。ある時代を境にいきなりそれまでには存在しなかった建造物が建てられるなど、その結果が歴史的遺物にも残されています。

日本は、台湾や韓国を統治しましたが、西欧列強が行ってきた植民地支配のように、植民地の資源や労働力を搾取して、自分達だけが利を得るシステムをとりませんでした。逆に、自分達の資金を注ぎ込んで、統治国のインフラや社会システムを整備した上で、日本側もその結果生じた利益を受け取る方法を取りました。なので今でも現地の言葉が母国語として使用されていますし、日本語を話せる人がいたとしても、別に日本語が第二外国語になっているわけではありません。

もちろん統治された当時の人々の側としましたら、今までとは違う生活様式を持ち込まれ、それを取り入れなければならないことに抵抗があったことは想像に難くありません。しかし、今になってから当時を振り返ってみれば、日本の介入がなければ、今ある国の現在の姿はなかったのではないでしょうか?良くも悪くも、日本という国は近現代になって、隣接する国々に大きな影響を及ぼしてきたのです。

日本とは違う事例として、現在のアフリカにおける政治不安は、ヨーロッパ諸国の植民地支配の名残によるところが大きいようです。私が認識しているところでは、ヨーロッパの某国は、旧植民地であったアフリカ諸国から今でも富の搾取を行っているため、大国であり続けているようです。ですが、その某国に限らず、長年にわたり大国による搾取を受け続けてきたアフリカ諸国が、そして世界中の虐げられ続けてきた国々が、反旗を翻して、今、立ちあがろうとし始めています。

大東亜戦争での日本の敗戦をきっかけに、それまで植民地支配を受けていた世界中の多くの国々が、独立の道へと進んでいきました。その際には、多くの日本の元軍人さんたちが、アジアの国々の独立を支援したと聞きます。今の日本からは考えられないことでしょうが、その当時の記憶が今も残っていて、日本に立ち上がってほしいという期待を持っている外国の方々も、実は沢山いらっしゃるのです。

今、日本は G7 の一国としての地位を得ています。そして、現首相はその G7 の一つの大国の言いなりになっています。しかし、G7 に含まれない多くの国々が日本に求めている役割とは、今あるものではないと思います。故安倍晋三元首相が何故世界中の人々から尊敬されていたのか、現職の政治家の方々には、改めて考え直してほしいものです。