東京浄化前線〜皇居を暗黒ドーナツから解き放て【1】

セミナーのため、東京に前日入りする時には、人と会うことが多い。

6月の今回は、かつお節屋のお姉さんに車に乗せていただけそうなので、二、三箇所見て回ろうかな、と考えたのだが

噂の鹿島香取に、そのうち行ってみたいなぁと思っていたことを思い出して、フツヌシさま(経津主神)にお伺いを立ててみた。すると――

 

「ならぬ」

「エッッッ!?」

 

まさかの禁止ーーー!?

ショックを受けていると、訂正が入った。

 

「いや、ならぬというより、行っても意味がない。それよりも行ってもらいたい場所が他にある」

「え? どこですか?」

 

なんだなんだ。東京一円の大雑把な地図を思い浮かべていると、ずずーっとズームが頭の中で流れていき

 

「――行ってもらいたいのは、皇居だ」

「――はあ」

 

まさかの東京ど真ん中だった。

 

そういえば、何度も東京まわりに行っておきながら、今まで行ったことなかったなぁ。

日本人のくせに。

 

そして、ならば早めに知らせなければ、と、iPhoneを手に取り、かつお節屋のお姉さんにTwitterでダイレクトメールをぽちぽちしだしたところから、今回のスリルとサスペンスに満ちた(?)東京大冒険劇の幕は開ける。