キリスト教もイスラム教も、人間社会における金利を認めていません。その一方で、ユダヤ教は金利を認めていたので、ヨーロッパの金融をユダヤ系が担い、世界の現在の姿をつくったのは、そうした宗教の歴史でした。では、金利とは何か。時間が金利を発生させるので、時間は何ものもつくらないのに、マネーだけは増加させる特性を持つものということになります。金利と時間がセットだということが、現行文明の特性で、その文明の終わりを示すような事象が、アフガニスタンにおけるアメリカの敗北でした。アフガニスタンは、かつてはイギリスも征服できず、旧ソ連の進攻は、ソ連邦の崩壊の原因のひとつとなり、アメリカも今度のことで、アメリカの世紀の終わりが始まると私は考えています。アメリカが征服した国々のなかで、いまもアメリカの支配下にあるのは、唯一、日本で、その理由は、天の配剤です。日本が、アメリカというより、アメリカを支配しているマネーの根本的な欠陥を発見し、次のシステムを発案しない限り、それは終わりません。それが、日本の仕組みであり、日本列島で歴史的に発展した金融の意味と目的が、西欧文明の金利のシステムと違うことに気付くところから、それははじまります。