一神教の世界では、神は自分の姿に似せて人間をつくったとされ、日本では、古来、人間のたましいは、神や神々のワケミタマということが伝えられています。どちらにしても、人間は神の子なのです。神の子ならば、神と対話することも可能だと、普通は考えます。さらに、その神がかかえていた問題を、人間も引き継いだと考えることが、一神教の発想からは出てこないのも地球の精神文化の進展から考えても、謎なのです。一神教の世界で、科学というものが、人間の頭の中でつくり出した神の存在を証明できないとなった時に、なぜ、無神論が台頭したのかの理由がここにあります。たぶん、このことを真剣に考えないと、現行の人類は、一神教の消滅と共に、存在の目的を失います。いまの世界を見ていて、多くの人間が不思議に思わなければならない、たとえば、世界の熱帯雨林の消滅や気候変動の原因をつくったのは、キリスト教文明の世界の植民地化というムーブメントで、その罪を問うものがいないということなのです。その先に人間の知識欲が向くならば、世界を植民地化したヨーロッパの強欲のもとには何があったのかを知るべきなのです。そうなると、いまの地球は、マネーという人間がつくり出した幻想の価値によって動かされていることが理解できるでしょう。それは、神の側からいわせれば、神の権威をマネーに変えたイエスの時代のエルサレムの神殿の両替商にほかならないのです。
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精神学協会会長のひとりごと。