「こんだけアメリカがインフレしてるのはなぜだろう…」
「最終消費者への価格転嫁が原因だろうな。コロナ禍で大規模なドルの水増しがあっただろう。雇い止めで人材のフロー(流れ)がリセットされ、優秀な従業員を集めたくてもなかなか集まらないせいで人件費が上がった。さらにウクライナ危機など複数の要因で食糧品や生活必需品の生産コストが増加した。肥料高騰、エネルギー高騰、すべてが末端価格に跳ね返った。この上インフレ対策に金利を引き上げ、融資の返済が始まった時…水増しされていた価値はどこで処理されるんだろうな?」
「……今、高金利でドルは高騰してるけど…返せなくなった企業のドミノ倒産が起きてしまったら?リーマンショック様の株式とドル暴落まで秒読みってこと?」
「可能性は高いかもな」
「こんな時に不況になったら、アメリカはスタグフレーションになるんじゃ…」
「もう、既になりかけている。かかったコストの回収ができなければ企業は債務に喘ぐばかりだろう」
「……倒産や失業者が増えても、インフレは収まらない。これじゃ、経済は回らないよね…」
「ひとつ、手立てがあるとするなら、賃金ベースでの対策ではなく、ベーシックインカムと収益に対するしっかりと制御された増税だな」
「その心は?」
「増やしすぎた金の回収の仕方は日本の財務省がよく知ってる」
「皮肉かな?」
「庶民が潤い、儲けた企業から吸い上げる。この方式が一番いいんだよ」
「ふうん。話半分に聞いとくね」
ホントかどうかは知らないよ??
でも、ベーシックインカムがあると、企業も人件費が減って楽なのかな??
設備投資による税控除なんかも盛り込んだら、それだけ投資も活発になるだろうけど…。
これ、考えれば考えるほど、日本は真逆の構造をしてる気がするな…。