はじまりの後、いまの日本の闇。(再掲)

日本が育てたような共産党の中国が、アメリカに対抗するまでの軍事力を備えた二十一世紀。このままの日本が生き残れると考える人は少ないでしょう。その最大の原因が、日本人の知力の低下のはずです。敗戦後の日本で、戦勝国が、将来的に人材が育たないようにする政策を押しつけた結果ともいえますが、それに呼応した日本人が多くいたことも事実です。特に、戦後の日本の教育を共産主義者にシンパシーを持つ人間グループに委ねた結果が、深刻な影響を与えています。さらに、政界や官界、経済界、教育界、労働界、それにマスメディアのほとんどの人間が、東西対決のそれぞれの立場の代理人として行動した結果が、今日の日本の闇のもととなっています。自由主義というものと資本主義は、もともとセットのように語られますが、もとをただせば、植民地支配を正当化するための主義ですし、民主主義という言葉も人間を神の名のもとに所有する権利があるとされた王侯貴族からの解放を目指したものでした。それは、日本という国の形の中で、奴隷制度が定着しなかった理由を正しく考えた人間なら、無条件で受け入れるべき考え方でもないのです。同じ所から出た共産主義も同様ですが、この美しい日本語を明治の日本人がつくり出したことにも責任があるのです。