浄化力のそこんトコロ

雑踏。駅地下のホームにて、電車から吐き出された大量の人、人、人。
通勤中、人の波に流されながら、ふと疑問を覚えた。

(脳、肝臓、腎臓…。人間が持っている浄化力は、物理的には臓器がエネルギーの生産・分解を司っている。人間の物理構造による基本スペックは同じはず。なのに、なんで浄化力の差が出るんだろう? なんで前はこういった人混みから出るエネルギーの中毒でへとへとになっていたのに、今は平気なんだろう?)

答えは意外なところから返ってきた。いつもおなじみ、某男神のSからだ。

(浄化力の違いは、魂の純度の違いだろ)
(!? ――それってつまり、魂の持っている光の量・質と魂のレベルによって、浄化効率が違うってこと!? だから、人生のテーマを学び終えることが浄化力の上昇に繋がるのか!)

ということは…精神学をやって、自分のテーマをひとつ終えたら、そのテーマの重さに応じて魂の純度が増して浄化力含めた能力が開花する…と。
なんとなく捉えていたけど、改めて、そういうちゃんとした仕組みがあったんだね。

(と、いうことは…私も結構な浄化力があるということかー)
(そうでなけりゃ、この前の事故で新幹線が止まった時みたいに、東京駅で人間のエネルギーを浄化しきれるかよ)
(そこまであるかー? 周りだけとか、自分だけってことはない?)
(そうは言うが、この前、皇居回りの円周5キロ近い暗黒の結界を浄化力だけでぶち破ったの、おまえだからな?)<※あくまかんさつにっき参照のこと>
(うーん、言い逃れできないな…結界破りの目撃証人としておねーさんがいるからな…)

うん、れっきとした破壊の記録だな……。

さすがに東京で人身事故による列車の運行停止に巻き込まれた時は、みんなイライラしているせいで気分もかなり悪かったし。浄化と上昇したら、疲れがたまっていたのもあって、二、三回意識が落ちて、寝てしまったんだった…。目が覚めた時はかなりさっぱりしていて、しっかり浄化できた感覚はあったけど。

東京駅に集まっていたのが何人かは知らないけど、おおよそ10万人単位での浄化力はあるってこと?

(その気になれば、100万~1000万人分の浄化はいけるはずだぞ)
範囲レンジがでかい……(遠い目) できたとしてもやりたくない……)

どんだけ大変な思いをしたらいいのかと。

とりあえず、浄化力を鍛えること、スターウォーズよろしく暗黒面に堕ちて取りつかれた人間の行動を学ぶことが、日本で人間として生まれてきた目的の達成には不可欠なのだろう。精神学がどれだけ重要かの答えはここにあるということみたいだ。