人間の精神活動は、その活動の全データを霊体というメモリーに残して終わります。人間の身体の内部で蓄積されたそのデータには、光化したものと闇のままのものがあります。光化したものとは、物語化され読み終えられたもので、無害で秩序化されたものです。闇のままのものとは、まだ光の物語化されていないもので、全体を混乱させ、無秩序化に向かうエネルギーを持ち続けています。これが、ミクロコスモスをブラックホール化させるエネルギーの供給元になっています。つまり、人間は自分で自分の地獄を作りつつ生きているということになります。人間の小宇宙は、ひとつの閉鎖系なので、そこに問題があったとしても、外部から、その問題を除去するなどの行為は事実上できないのです。この世には、そうした問題解決法を実行しようとする宗教者や、超能力者がいるのも事実ですが、そうした行為は、かえって問題を複雑化させるだけというのが正しいところです。短期的には成功したように見えても、同じテーマの闇のエネルギーが形を変えて現れるというのが私の知っているところです。たましいが、その小宇宙のなかに閉ざされてしまうと、外から救済することは困難なのです。