<第四章>その三

第四章 宇宙は神の揺籃ということ

その三)「最終知識」と宇宙

「最終知識」という書があります。この書がテーマとしているのは、人知と神知の融合ということです。この書が、基本的には二十世紀中に完成したことで、地球上での神と人間の歴史には、ひとつのベクトルが宿り、宗教の時代が終わった後に、神と人間の問題は、どんどん、ステージを拡大して人間精神と宇宙というものの関係性にまで拡大することが決まりました。宇宙と神と人間が二十一世紀のテーマとなることがはっきりしたのです。この書の存在目的は、この物質的宇宙に先立つものが、精神的宇宙だと宣言するところにあります。また、神の謎、または、神秘という言葉で示される神の秘密を知る道の用意が、長い時間をかけて、この日本列島でなされてきたことを神や神々の言葉と、それを受けた生きている人間の言葉で、記録した、歴史上はじめての、神と人間の共著というべき書なのです。この書の中には、宇宙空間で思考するブッダと、著者が、出会い、ブッダの到達点を教えられるシーンがあります。現在の地球人、とくに、いまこれを読んでいる読者は、このブッダの到達点の知からの出発ということが可能になっているということです。知識というものは、長い間、過去の記録の中に蓄積されているものだと信じられてきましたが、人間の知識の多くは、過去の記憶ではなく、その時代の時空にある精神的エネルギーの場から供給されてきたという、知の本質も、その書で伝えられています。

(つづく…)

二千二十三年 三月十日 積哲夫 記