<第二章>その二

第二章 意識は波動ということ

その二)意識とは何

人間界の知識で、意識とは何かという問題を語ると、この章の「意識は波動ということ」というテーマとは別の認識論の方へ、話が行く危険があるので、精神学の立場での、意識エネルギーの説明をします。精神学では、エネルギーは、意識のエネルギーだというところからスタートしています。
イメージ的にいうと、現行の宇宙は、正しく知ることのできないことへの強烈な怒りのエネルギーの暴発のようなものが起きて、開闢した、つまり、ビッグバンのようなことが生じたのかも知れないという情報が、波動的に残っているといえばいいのでしょうか。この波動的な記憶が、宇宙の中のすべてのものに、残存しているとすると、人間の意識活動が、自分はどこから来て、どこへ行くのか、というテーマを持つように、宇宙全体も、自分はどこから来て、どこへ行くのか、という意識を持つということが可能になります。つまり、マクロの宇宙の存在のテーマと、ミクロな小宇宙と呼ばれてきた人間の存在のテーマは、共通のものということです。この視点に立てば、宇宙にも意識があり、地球にも意識があり、地球上の海洋や大陸にも意識があり、身近な岩や川にも、意識というか、固有の波動があり、それらを統合した意識の流れのようなものが、時間として存在しているということになります。

(つづく…)

二千二十二年 十月十四日 積哲夫 記