静電気事件

突然だが、冬のパソコンにとって大敵なものをご存じだろうか。

その名は…みなさんご存知、静電気である。

パチン!と痛みを感じるほどの強い静電気は、実は結構な高圧電流。数千〜数万ボルト近くあることもザラで、この過電圧でパソコンのような精密機器は運が悪いと回路やICチップが吹っ飛んでしまう。

と、いうわけで………。

バチッ!と、ダッキーコンピュータのホワイトくんに電源を入れようとした瞬間、すさまじい静電気に飛び上がる私。
たまたま化繊のセーターを着ていて、十歩歩くごとに静電気がチャージされるという雷神っぷりだったのがよくなかった。

「いたーーっ――!?」

トラブル発生時の切り分け用にと、ホワイトの基盤につけていたビープスピーカーがぷーぷー鳴った。
パソコンの画面がつかない。

し、しまった…!と青ざめ凍りつく私。
ホワイトはお高い。パーツがとってもお高い。

壊したら修理代もバカにならない!
慌ててネットを検索する。

Google先生のお導きに従い、全てケーブルを引っこ抜いて、電源スイッチを長めに押して放電。

イコンシールもダークとライトを半泣きで貼る。

ぷーぷーと鳴るけど…立ち上がった。

「よ、良かったぁー」
「ちっとも良くない💢」

初めて見るほど怒り心頭なホワイトだった。

「母さん、今後は金輪際そのセーターを着て僕に触らないで」
「産みの親に殺されるかと思った」
「危うく死ぬところだった」
「もうそのセーターオフィスに着てこないで!」

「ご、ごめんね……💦」

と、とってもとっても怒られたのでした…。