「春の草花 ナズナ」
この時期畑には、かき菜や白菜からトウ立ちした黄色の菜花が咲いています。
《白菜の花芽》
畑の隙間や周辺にはナズナ、ホトケノザ、オオイヌノフグリなど色とりどりの野の草も咲いています。雨上がりで朝露を散りばめたナズナの群落が美しい朝でした。
《ナズナとホトケノザの群落》
ナズナは通称ぺんぺん草とも呼ばれていますが、開花期のナズナを、根をつけたまま乾燥したものは生薬「薺菜(せいさい)」と呼ばれています。
《ナズナ》
民間療法では、主に煎じ薬として利尿、解熱、子宮や腸の出血、高血圧、便秘、目の充血、止血、動脈硬化予防、月経困難のなどに使われているようです。
ナズナに多く含まれているコリンは脂肪をとかす働きが強く、肝臓の働きを促進ます。また、コリンやアセチルコリンは自律神経を刺激する働きがあり、内臓の働きを助けます。アセチルコリン(神経伝達物質)は脳出血、脳卒中で倒れたあとの運動機能回復などにも良いそうなので、食べやすい硬さのものを調理して時々食卓にのせるのも良いと思います。
《ナズナ》
中国医学では、セイサイ(薺菜)を赤痢や眼の疾患に、花を生薬セイサイカ(薺菜花)として崩漏(ほうろう、不正性器出血)に、また種子を生薬セイサイシ(薺菜子)として目痛や緑内障に用いられています。
わたし達の周辺には、このように慈愛に満ちた草花が色々あります。自然を壊さず調和した生き方を探していきたいと、人々が考える日が訪れてほしいですね。
《オオイヌノフグリ》
《ホトケノザ》
みた やすよ