出発点は、自由、平等、博愛という嘘。(再掲)

いまの世界を支配しているように見えるアメリカ合衆国をつくった人間グループは、ヨーロッパで宗教的に迫害されたものたちでした。キリスト教の新教とも呼べるプロテスタントという呼び名のもとは、プロテスト、つまり、抗議するというところにあります。神を求めるものは、新世界への旅に出て、神に絶望したものたちは、教会の支配、さらには神と教会の権威によって土地と人間を自分たちの所有物として扱う王権というものからの解放を目指します。そこから、フランス革命が生じ、アメリカの独立とフランス革命の精神的なつながりがあって、ニューヨークには、フランスから贈られた自由の女神が立っているのです。歴史のある時まで、教会や王権のマネーの管理者に過ぎなかった、金利をビジネスとしてすることを例外的に認められた、国際金融資本家というものが、この世の支配者であることを実現するために、つくり出した幻想のひとつが、実は、自由、平等、博愛という言葉だったのです。そのことを、日本人や日本の神や神々が理解するために、明治維新から今日までの時間が必要だったといってもいいのです。西欧近代の出発点にある概念は無神論者のものだということです。