日本の神や神々が、明治政府を見限ったのは、朝鮮半島の国家を併合した時でした。白村江の敗北以来、この日本列島にある国家は、原則、鎖国なのです。なぜ、そうなのかは、日本列島は、地球の神々のデータバンクとしても機能していたからです。つまり神々は、大陸由来であったとしても、自分たちのデータを保存する場として、列島上に座を得たのであり、それが、改めて世界に帰るのは、その日、その時の後であることを知っていたから、といっておきます。この朝鮮併合後の大日本帝国において、大本教の出口王仁三郎は、それでも、日本の運命を切りひらこうとして、大陸の宗教者のグループと手を結ぶ道を探りました。その相手とは、自分たちのフーチーと呼ばれる未来予知の技法を使って、関東大震災を予知し、震災の前に日本に向けて救援物質を送り出していたと伝えられる紅卍会というグループでした。あの時代、日本人は大陸の善良な人々と手を結んで、大東亜に平和な地域を生み出せると信じていたのです。出口王仁三郎は、この世界を救う神格を日本のスサノヲ神と信じましたが、そこには、理由があり、暴力的な世界をひとまず平定したとされる天の神格がスサノヲだったからです。しかし、このナイーブな善意の前に大きな悪意が立ちはだかりました。それがイデオロギーです。