ここで改めて、精神学協会の会長が生まれる前に、日本というステージで、神や神々がどんな用意をしていたかについて、記しておきます。一般にフリーメイソンリーとして知られるペリー提督の黒船の来訪が、江戸幕府の鎖国政策を終了させる方向に歴史を動かし、日本に明治維新という政変が生じます。その前後に、日本各地でそれまで静かにしていた神々が、人間に懸り、警告を発しはじめます。その神々の協力もあって、日清、日露の戦争までは、勝利し、西欧列強と並ぶところまで行くのですが、朝鮮併合という人間世界の判断で、大日本帝国は日本神界に完全に見捨てられます。白村江の敗戦で、日本は、大陸や半島と係わることの危険さから距離を置くことを、国是としてきたのです。天智天皇から天武天皇へという政変と、古事記、日本書紀という神話と歴史の書の完成、伊勢神宮のシステムといった神と神々の、その後の歴史的時空への用意がその時、整えられたのでした。これが神の仕組みと、精神学が呼ぶもので、日本列島は、ユーラシア大陸の歴史とは、まったく別の強権によって支配するものと支配されるもののクニではない、シラスクニとしての歴史を、歩むことになります。この歴史、つまり、正しく改変されない歴史は、後世の修正を受け付けません。いまの世界にそんな歴史を持つクニはないのです。