第一次世界大戦によって、敗戦したドイツとオーストリア=ハンガリー、オスマントルコという帝国が崩壊、ロシアも革命によって、ロマノフ王朝は消えてしまいます。この大戦争の戦費を提供したのも国際金融資本家で、どちらの側にもマネーは供給されました。その結果、マネーを握るものが軍事力の生産基盤も握るという、軍産複合体の基礎が、この時代に整ったということになります。大日本帝国も参戦して、太平洋におけるドイツの利権を得ましたが、戦争の原因の日本的理解はないままに、列強と同じ領土的野心を持ちながら平和の時代がしばらく続くことになります。世界戦争が終わった後で起きたのは、戦争という需要の減退からくるとされた大不況で、この不況が、次の大きな戦争の準備をすることになるのです。この世界的な大不況が、ある人間グループの富を増すための戦略だったということも、やがて理解されるはずですが、戦争中も戦後も、富を増すための人間世界への工作は続くのです。そして、次の戦争の用意が整えられて行くのですが、この全体の歴史物語のシナリオを書いていた人間グループの背後にいた巨大な闇の存在が、徐々に姿を現わします。それは、ヒトラーという人物を操っていた何者なのかなのです。