暦の二十四節気は大雪です。閉塞成冬(そらさむく ふゆとなる)となり、昨日は雪が山より降り始め、いよいよ冬到来です。自然界では生き物がじっと身を潜める冬籠りの時となりました。その準備の為か、雉やたぬき、ネズミなど冬篭りの準備に忙しそうです。また、山裾の家々では、軒先の干し柿が、沢庵のための大根干しへと景色が変わり、風が良い仕事を見せてくれだしました。ご飯に味噌汁と漬物文化の国ですが、時を貯める食は誠に美味しく、体は幸せ感でいっぱいになります。その幸せ感をこれからも頂くために、新年を迎えるための支度を始める事始めは今日からとのこと。人の手がたくさん欲しいい大掃除は、子供の手を使うことが何よりです。期末試験も終わり、冬休み気分の気をお掃除へ向けさせるのは、ママさん達の腕に掛かっているようです。
さて、大掃除を前に、今年を振り返ってみました。今年は、米価格の高騰で、世の中は騒がしく始まりました。そのお陰で、例年より稲の植っている田んぼ面積が増えていたように見えます。それは、田の畦ギリギリまでびっしり苗が植えてありました。それに伴い、米作りに必要な水の確保は必須です。しかし、天候の異変で、雨不足の心配に気を揉んだ年でもありました。その水の確保に、ため池は大きなはたらきをします。そして、そのため池保全整備も必須です。しかし、高齢化と少子化により整備の景色が様々となりつつあります。つまり、ため池周辺の草刈り状態は、人手不足により土地が荒れじ始める現象が出ています。
ため池といっても昔からの地形を活かして作られた池から、ダムに頼り人工的に作られた池まで様々です。そして、田へ水を入れるには、高い所から低い所へとの高低差があり谷の利用が多いのです。堰き止めた池の堤、そして法面(斜面)の地形の草刈りは、動物の侵入による掘り返しや蛇の生息(田への侵入)防止、釣り人のゴミ放棄防止、時には産廃投棄も含まれて、色々な意味で風通しの良い景観にして、田の管理をし易くする目的があります。農村域の世代交代の対策として、労働力と時間の短縮を得る為に、ロボット刈り払い機の導入が始まり、全国に広まりつつあるようです。そして、一家に一台の農機具時代は終わり、地域と行政と民間との連携による農村域保全の対策が見え始めています。その草刈り現場へ、今年後半は同行できる機会をいただきました。
自然型ため池はほとんどが山の中腹か頂上付近に位置しており、人工的に作られている池以外は、山の静けさの中の空間です。自身と同じ背丈の鹿が生息している山の静けさの中へ、エンジン音を響かせるのは気が引けるものです。自然界へのご挨拶に時間をかけて、暫く刈り取りの承諾を待ちます。また里に位置する池は、コンクリートによる整備がなされた池が多く、池周辺の景色にはその地域の動きが反映されています。自然界というよりも人間的エネルギーが多い空間でした。やがて、その池で感じた違和感はその後地域の人と出会った機会に、歴史話を含め色々なことを聴きますと、感じた違和感の意味が解明されたものでした。どちらにしても、天の気と地の気と水の気の中でご挨拶をして、暫く待ちます。GOサインが出れば、お清めをして刈り取りにかかれます。
同行した初期は、太陽も高く残暑厳しき時で、ロボットには過酷な環境でした。それでも地域の人が十数人で午前中かかる手刈り範囲を、ロボットでは約1時間の作業で済み、先進的技術です。そして、その作業現場の池を、1ヶ月半おきに回り、刈り取ることによって、あることが起き始めました。それは、池に通う程、次の訪問までに地元の方々による草刈りや池の周辺の環境整備がなされ、景観が見事に綺麗になっていくのです。綺麗にすればするほど、綺麗の波動が広がると表現しても良いでしょう。次はその綺麗になってゆく、軌跡を書いてゆきます。
